自信がないのはくせ毛のせい?
開業初月から黒字経営で、リピート率が8割を越える美容師さん(以降Aさん)に興味深いお話をうかがいました。
いらっしゃったお客様(以降Bさん)はとてもきれいなお客様だったそうです。
しかし、Bさんはおでこを前髪で隠し、顔もマスクで隠して、自信がなさそうにされていたそうです。
その原因をうかがってみると、これまで担当してもらっていた美容師さんと「くせ毛」を何とかしようとがんばっているそうなのですが、なかなかうまくいかず、「くせ毛だから…」と自信を失っているとのことでした。
「くせ毛」もそこまで気にするほどのことではなかったので、Aさんは、「もっとおでこを出して、もともとBさんが持っていらっしゃる美しさを出していきましょう」とご提案されたそうです。
最初は不安そうだったBさんも、くせ毛をうまく活かして、Bさんの顔がしっかりと前に出るようなスタイルにしていくにしたがって、自信を取り戻していきました。
髪ばかりを見てお客様を置いてきぼりにしない
人間は自分の欠点はすごく気になるものです。
ただ美容師さんがその話を鵜呑みにして、その欠点を何とかしようとばかり気にしていると、Bさんが持つ長所が見えなくなってしまいます。
特に美容師さんは髪のプロです。
そのためついつい「髪」に目が行ってしまいます。
ヘアスタイルや髪質ですね。
本来ヘアスタイルや髪質はお客様あってのことなのですが、お客様が置いてきぼりになって、髪ばかりが施術の対象になってしまうのです。
最初の話に戻ります。
この結果Bさんは、この美容院の顧客になり、Aさんは新しいお客様を手に入れることができたのですが、以前の美容師さんは、一生懸命お客様のために施術をしていたのにお客様を失うことになったのです。
美容師さんは髪のプロですが、髪ばかりを見てお客様を見ることを忘れているとお客様を失ってしまう、そんなお話でした。