美容院を開業する時に、将来フランチャイズ化まで考えている方は少ないかもしれません。
しかし、多店舗経営を考えるのであれば、そこまでのプランを見据えながら開業をしたいところです。
美容院では、2店舗目を出してから赤字経営になってお店をたたむことになる、という何とも悲しい「あるある」があります。
確かに1店舗のみの経営であれば、よほどのことをしない限り安心経営ができます。
なぜなのか、それは固定費が少なくて済むからです。
売上げが多少上がらない月があったとしても、固定費が少なければ耐えしのげるからです。
固定費として特に圧迫するのが人件費、テナント料です。
2店舗目を出すとなると、人件費もテナント料も倍かかります。
しかもスタッフが辞めるというリスクもあります。
そんなリスクの中、フランチャイズ化、多店舗経営を成功させるにはどうしたらよいのでしょうか。
多店舗経営は徒弟制かマクドナルド化〜「徒弟制」方式
多店舗経営をおこなう時に、方法としては2つあります。
ひとつが徒弟制方式です。
徒弟制方式というのは、簡単に言うと自分のクローンを作り出すということです。
まずは、オーナー自身が自分の経営方針、美容院の運営方針、そしてスタッフ育成のルールや方法を書き出します。
そしてそれを店長候補に徹底的に教え込むのです。
これはかなり労力がいる作業です。
少なくとも3年はかかるでしょう。
お客様への対応やスタッフへの対応に関して、オーナーである自分とまったく同じ判断ができるまで育てます。
カットやカラー、パーマの技術的なことはもちろんですが、それよりもオーナーと同じ判断ができるというのが非常に重要になります。
ことあるごとに「あなたは店長候補である」ということを伝え、先を見せながら根気強く指導していきます。
そういうスタッフを1人ずつ丁寧に育てて、機が熟したらお店を作り、そのスタッフにまかせます。
こうやって、弟子を増やしてのれん分けをしていくという方法です。
多店舗経営は徒弟制かマクドナルド化~「マクドナルド化」方式
次はマクドナルド化方式です。
これは1カ月ほど研修をすればだれでも店長になれるぐらい、店舗の運営、経営をマニュアル化する必要があります。
この方法を行っているのが、全国でフランチャイズ化しているQBヘアなどのカット専門店です。
このあたりは出店の仕方や開業の仕方までもマニュアル化されています。
マニュアル化さえできれば、あとはフランチャイズオーナーを募って、ロイヤリティを得ていくだけです。
ちなみに、マクドナルド化をするのであれば、お店のコンセプトも万人に受け入れられて、サービスの内容も明確でなければいけません。
この場合はおそらく安い・早いを売りにしていくようなお店にしなければいけないでしょう。
あなたが将来、多店舗経営、フランチャイズ化を考えているのであれば、上記のどちらにするのかを考えてみましょう。