個人事業主と法人、どう違うの?
これは私の経験上の話です。
おそらく多くの個人美容院は法人ではなく個人事業主として登録されているのではないでしょうか。
私が開業に関わった美容院も個人事業主としてやっていらっしゃいました。
ちなみに個人事業主と法人の違いを簡単に触れてみましょう。
●個人事業主
開業手続き:開業届けを提出
事業の廃止:届けの提出
税金:経費に認められる範囲が狭い
赤字の繰り越し:3年(青色申告の場合)
信用:低い
会計・経理:個人の確定申告
生命保険:所得控除
社会保険:会社負担分なし(5人未満の場合)
●法人
開業手続き:定款作成・登記が必要(10〜30万円)
事業の廃止:解散登記、公告等が必要(数万円)
税金:経費に認められる範囲が広い(経営者への給与や保険等)
赤字の繰り越し:9年
信用:高い
会計・経理:法人決算書・申告(税理士が必要な場合が多い)
生命保険:全額経費
社会保険:会社負担分あり
上記を見てもピンとこないかもしれませんが、簡単に言うと個人事業主の開業は非常に簡単で、開業届けを提出するだけでOKです。
また、会計・経理に関しても確定申告をすればよいので、そこまでハードルは高くありません。
デメリットは赤字の繰り越し年数だったり、経費関係ですが、個人美容院の場合だとそこまで必要はないかもしれません。
個人美容院は開業すると決めたら税理士さんに相談できる体制作りを
これだけ見ると、個人美容院が個人事業主として開業する場合は、税理士に相談しなくてもよいような気がします。
実際に私もそう思っていたのですが、実は大きな間違いだったのです。
まず、美容院の場合、開業にあたって内装、什器、美容機器など原価償却に関わるものが非常に多いということです。
例えば HITORIBI WEB のようなウェブサイト制作会社であれば、パソコン1台あればできるわけなのですが、美容院はそういうわけにはいきません。
そういったものを開業で慌ただしい中、仕分けをしなくてはいけません。
また、日常的な会計なども、いまはやりのクラウド会計で簡単にできるかと思いきや、そんなヒマはないぐらい集客と接客に追われます。
私はちょっと無理だな、と思ってから税理士さんを探したのですが、結局紆余曲折の末、ようやくお世話になる税理士さんを見つけることができました。
できることなら開業すると決めたときから、税理士さんに相談できる環境を作るとよいでしょう。
正直美容院の場合、開業時が一番税理士さんに相談する時だと思います。
開業してからは意外と相談することもありません。
とくに売上げの変動が大きいわけでもありませんし、税務上の施策をすることもそんなに多くありませんので。
HITORIBI WEB では個人美容院に最適な税理士さんをご紹介することもできますので、ウェブサイト制作のご相談時に、お知らせください。